どうでもいい話

例えば君の前に幽霊がいるとしよう。
さてその幽霊はどんな姿をしている。
ネコか犬かはたまた人か。
猫なら三毛かぶちか虎なのか、
しっぽは二つに割れてないのか。
人だとするのならそれは服を着ているのだろうか。
服を着ているとしてそれは経帷子なのか。
赤いワンピースなのか。
ステテコによれよれの丸首を着ているのか。
眼鏡はかけているのか。頭ははげているのか。
ほくろはあるのだろうか。
髪は腰まであるのか。おさげ髪なのか。
傷を負っているのだろうか。
足はあるのだろうか。
ひょっとしたらただの白いモヤ状のなにかかもしれない。
もしあなたがそれを特定できたのなら
それがあなたが一番見たい幽霊なのだろう。
もしそれを特定できないのなら、
あなたは幽霊なぞ見たくないのだろう。
ただ幽霊が見えてしまう人は今までの幽霊を思い浮かべてしまったのだろうか。
それとも今後見る幽霊を想像してしまったのか。
幽霊を見たことがない私にはわからぬことだ。
そもそも幽霊とは何なのかもわからないがね。
かすかに見えるなにかだとしたら、
眼鏡をはずせばすぐ見えるがね。 
 
眠る前はこんなどうでもいいことを書いてしまう。
ちょっとした露悪趣味だね。
なんでどうでもいいかと言えば
誰が幽霊を見たところで
私には何一つ関係がないからだ。
私に関係があるとするならば、
それが面白い話となって世に出るかどうか、
ただそれだけである。