歌は世につれ

世は歌につれ
そして残れる我一人
 
小さい時に聞いた歌と言うのは結構覚えているものです。
だからこそ懐かしの歌とかそういうものを取り上げている番組が視聴率が良かったり評判が良かったりするのだろう。
テレビでやっていた歌もいいが、小学校のころ音楽の時間に学んだ歌と言うのもまたいいものである。
「河は呼んでいる」「ウンパッパ」「誰も知らない」「大きな古時計」「花」などなど。
今でも口ずさんでしまうほどである。
「誰も知らない」は題名ではわからない人もいるかもしれないが、シュビズビズババと聞けば思い出すこともあるだろう。
下のパートの「誰も知らない誰も知らない」と口ずさむのが主である。
若いころは世に流れてる歌を好きになったものだ。
しかし長じてくると自分の反りに合った歌を求めるようになり、
世のはやりに取り残されていくのである。
これは歌に限ったことではなく、小説にしろ漫画にしろ同様の事が起こっている。
そうして安穏とした世界に取り残されるわけだが、
果たしてそれでいいのだろうか。
切り捨てていったものの中に本当に素敵なものはなかったのだろうか。
たとえば私は女性作家の作品が苦手である。
これは小説にしろ漫画にしろ同じことである。
自分なりの分析では心理描写がそりに合わないと思っている。
何でもないようなことでも残酷に感じてしまうのである。
もちろん男性作家でも残酷な描写はたくさんある。
カムイ伝」の正太郎の最期などあまりにひどいものである。
しかし、心にずしんと来るのは女性作家のほうである。
だから女性作家のものはなるべく買わないようにしている。
そうはいっても女性作家だからと言って頭ごなしに買わないというわけでもない。
漫画なら購読雑誌で面白いものを単行本で買っているし、
小説なら本屋で冒頭を立ち読みしたり、
小説好きな友人に評判を聞いて買ったりもしている。
こうすることによって、買って良かった率は男性のそれと比べて同率になっている。
まぁ絶対数は少ないんですけどね。
 
そういえば箱宮ケイの新作はいつ出ることやら。
ゲッサンあたりで連載してくれると個人的には万々歳。
週刊少年誌で連載するのなら社会的にも万々歳。
五誌ぐらいで連載枠をもってくれたら言うこと無し。
仕事がなくてもガンガン習作を描いてほしいものです。
 
一人残れるわが身かな
のほうが感じが出たかも
でも別に感動したわけではないしこれでいいか。
俳句だと
歌も世も流れ過ぎ行き我一人
季を入れると
歌も世も我残しゆく彼岸過ぎ
って感じですかね。